ホームなーんちゃって香港 広州序章

03/18/2002


広州序章

中国のビザは香港で取った。香港に到着した翌日、中国旅行社に行くと、ビザ発行手数料一覧表が壁に貼ってある。特急(当日発行)、通常(発行までに3日間)、平日発行、土曜日発行、日曜日発行など、細かくカテゴリー分けしてるのね。今日は土曜日、特急発行は・・・と、縦軸と横軸が交わった欄を見ると、420香港ドル(約7350円)。査証発行香港$獲得促進大キャンペーンみたい。でも香港滞在が5日しかないので、特急で取るしかないでしょう。今回はどうしても!広州に行きたかったので、書類記入開始。念のため、通常発行は、80香港ドルです。

えっ、香港って、中国に返還されたのに、中国行くのにビザが要るの?って、思うよね。でも、要るんだよね。もう一回書くけど、旅行者から、香港ドルを獲得するため・・・としか、思えん。

おっと、ビザ取得につきものの「写真」を忘れた。その旨、係員に告げると、がってんだぁ!とばかりに、壁際に案内された。もうひとりの係員がポラロイドカメラを構え、はい、チーズ。「スマイル〜」なんて声掛けてくれるのよ。ポラ料金、35香港ドル也(約600円)。「ほら、こんなにキレイに撮れてるよ!」。お世辞つきです。なんかラテンだわぁ。ちなみに、ポラは4枚出てくるけど、必要なのは1枚だけなので、残りはくれる。

そして、香港<->広州の往復1等チケットを購入。350香港ドル(約6500円)。全部で15000円くらいかかってるでしょ、中国に行くために。やっぱ、高いと思うな。でも、行く価値はありました。

次の日の早朝。ビザも無事取得し、張り切って起床、広州へ向かう列車が出るホンハム駅へ。新しくて、空港みたいにきれいだった。乗った列車は・・・、列車っていうより、2階建ての上越新幹線みたいに、いまどき。で、走っても速い。ノンストップ、1時間半で広州に到着しました。オレンジジュース付き。一等車の面目躍如!?

広州駅に着き、入国手続きを済ますと、だだっ広いホールがある。そこを抜けて、階段を降りていくと、英語が喋れる、広州にいちゃんに捕まった。ここに各ホテルの案内所や、旅行代理店もどきがたくさんあって、客引き合戦が繰り広げられるの。「1年前に出来たばかりの4つ星ホテルがあるんだぜ、ベイビー!」って言われて、悩むのめんどくさいし、そこにした。320人民元
(香港のフツーの両替屋さんで人民元に両替した場合、レートは香港ドルとだいたい同じ、約5900円。香港ドル<->人民元の両替については、後ほど、詳しく書きます)の言い値を、慣習として値切り、300人民元にしました。

「じゃ、ボクがキミをホテルまで、タクシーで連れていってあげるよ」。

ホンマかいな・・・と思いながら、彼といっしょにタクシー乗り場へ。広州駅の近辺は、高層ビルがいくつもあって、香港に戻っちゃったみたい。むかし、深センに行ったときも、同じこと思ったっけ。

タクシーは、中国的歴史建築物をすり抜けて走る。広州のにいちゃんは、隣りで説明してくれる。

「あれが、中山記念堂だよ。おっと、これは、XXX寺だ。ぜったい、行かなくちゃね」。

うん、うん、と頷きながら、ゴメン、わたしは別の場所に想いを馳せていた。租界・・・。

15分ほどで、ホテルに着いた。立派な4つ星ホテルがそびえてるけど、近辺の雰囲気は、下町。当たり!って思った。タクシー代は、ホントに彼が払ってくれた。いくらだったか、忘れたけど、日本円で、200〜300円くらいかな。

普通、ホテルって、フロントでお金、払うでしょ。でも、ここは違うの。フロントで鍵をもらって、お支払いは、上の階の経理部門みたいなオフィス。デポジットとして、香港ドルをいくらか預けて、レシートもらってから、お部屋に案内された。広州にいちゃんは、ずーっといっしょにいてくれる。

「ありがとね」と言うと、言いにくそうに、「あのさ、ボクのチップなんだけど」。
あっ、そうだった。
「香港ドルでいい?」
「もっちろん!」
20香港ドル(約350円)くらいかな、渡したら、満足そうだった。そしたら、あのタクシー代は、彼の自腹? まさかね、営業交通費みたいな扱いなのかしら。ま、いいか。

ホテルは、わたしにとっては、充分にゴージャス。恵福大酒店っていうの。広い、窓からは広州一望、衛星放送が入るテレビはある、バスルームにはドライヤーもついてる、サニタリー系も一通り揃ってる、もちろんバスタブ付き、ベッドはクイーンサイズが2つ、冷蔵庫には冷えたビールが入ってる・・・。あと、「使い捨て紙スリッパ」が付いてるのね。お部屋用スリッパ忘れちゃったので、重宝しました。2つあったので、ひとつは使って、ひとつはお持ち帰りしました。次回の短期旅行用に・・・。

しばしお部屋を堪能し、散歩に出た。人民元があんまり手元になかったので、まず、銀行へ。日曜日なのに、開いてる・・・。香港$獲得意欲全開。

お金もたっぷり手元にあることだし、なのに、ホテルの前にある庶民的な食堂で、炒飯を食べた。昔から日本にある、古典的なチャーハン・・・。食べたかったものが食べられる幸せ。で、これが、5人民元(90円弱)なんだよね。何のために銀行、行ったんだか・・・。

なんか、お金のハナシばっかりになっちゃった。次回は、情緒系でいきます。中国本土のお散歩は、エキゾチック! 南方的であり、ベトナム・チックでもあり、港町的で、慕情もある。そして、租界に行くの。