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4/19/1999
赤い薔薇ソースの伝説
1992年 メキシコ映画 (原題COMO AGUA PARA CHOCOLATE)

メキシコ版『風と共に去りぬ』!? メキシコ革命で国中が揺れた激動の時代を軸に、愛に生きたひとりの女性を描いた大河ドラマ。でもでもフツーの大河ドラマで終わらないところが、メキシコ!

<物語>
三人姉妹の末娘は年老いていく母の世話をする…理不尽な古いしきたりのため、愛する恋人ペドロとの結婚を禁じられた主人公ティタは、仕方なく彼との結婚をあきらめる。しかしティタをあきらめきれないペドロは、ティタの姉ロサウラとの結婚を決意、ティタの側にいつづける道を選ぶ。

ティタはかつての恋人と姉といっしょに住み、一家の食事作りを担当する。彼女がつくった「薔薇ソース」をペドロが口にしたとき、彼女のスピリットが彼の体に入りこむ。そう、ふたりは言葉を交すこともなく、触れ合うこともないまま、「たべる」ことで愛を交信し、官能的な関係を関係を結んじゃうのだ。このシーンは、性的描写なしに極限のエロティシズムを表現した名場面! ちなみにこの映画のキャッチコピーは、「あなたはまいにちわたしをたべる」。

<台所から命が生まれる>
映画では「料理」と「台所」がキーワードになっています。台所は女性のひとつの象徴であり、その家の伝統を受け継いでいく場所。台所で生を受け、乳母から料理の技を教わりながら台所で育った主人公のティタは、料理を通して自分の気持ちを伝えることができる不思議な能力を持っている。ガルシア・マルケスに代表される「魔術的リアリズム」的な、現実と幻想が交錯するシーンもふんだんに登場します。

禁断の愛は20年にも渡って続き、姉ロサウラの死によって、ティタとペドロは遂に心おきなく結ばれるんだけど、ここで抱腹絶倒の大ドンデン返しが…。この映画のビデオは、TSUTAYAなど大きなビデオ屋なら見つかるはず!

原題の"COMO AGUA PARA CHOCOLATE"は、メキシコの慣用句で「沸騰寸前」という意味だそうです

『赤い薔薇ソースの伝説』
日本公開1993年
監督アルフォンソ・アラウ 原作ラウラ・エスキベル
出演ルミ・カバソス、マルコ・レオナルディなど


メキシコ版 風と共に去りぬ !?
メキシコ版 風と共に去りぬ !?

ティタとペドロ〜Hしない愛
ティタとペドロ〜Hしない愛

台所は命を生む
台所は命を生む


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