ホーム> 60日間のラテンな旅行体験記
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旅で見かけたコンピュータたち |
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吸っている煙草の量が多すぎるのか、換気がよくないのか、あたりにはもうもうと煙が立ち込めている。ふと隣りを見ると、ラップトップ・コンピュータのディスプレイを真剣に見詰めている外国人がいた。ラップトップにキーボードを接続し、テンキーを叩いている。 「表計算シートに数字でも入力しているのかしら」 目の前にいる彼は無精ひげを生やした、どちらかというとバックパッカー・タイプだ。さりげなく彼のディスプレイを覗き込むと、そこには躍動感溢れる3Dゲーム画面が…。 よく見ると彼の一帯には、ちょっとした生活感が漂っている。ゲームに最適な姿勢を保つため、ちゃんとレイアウトされているのだ。 乗り継ぎスケジュールの都合で成田に一泊する場合、空港内の待合室で一夜を明かす外国人がけっこういるらしい。もしかしたら彼は昨日からずーっとゲームをしているのかも…。 彼はやたらと咳込む。ほとんどの待合所は禁煙なのに、よりによってこんな空気の悪いところで、なぜゲームをしているのだろう? たぶんそれは、窓がなく、薄暗く、狭いから…。お日様の光に照らされていると液晶ディスプレイは見えにくいし、ゲームは閉塞感がある場所でプレイするほうが高揚感があるような気もする。 でも蛍光灯に照らされた彼の青白い顔が無表情にディスプレイを見つめてるのって、とっても不気味。わたしもゲームにハマり過ぎないように気をつけなくちゃ。
マルティニーク マネキンはコンピュータに向かって座っている。ん? 人間だ。身じろぎもせずに一心不乱、画面を見つめている。画面にはセクシーな女性が…。インターネットらしい。 わたしはちょっと身を乗り出し、ディスプレイを覗き込んだ。しかし彼は反応しない。ただひたすら画面を見つめ、ときどきマウスをクリックする。 ウットリした彼の目つき…。インターネットやゲームに熱中していると、カラダはここにあるんだけど、心がどっかに行っちゃった状態になることがある。彼の表情はゲームをやっているときの友人の表情とそっくりだ(顔立ちはとっても違うのに)。わたしもコンピュータに向かっているときは、ディスプレイに潤んだ視線を投げかけているのだろう。あまり他人は見られたくないけど…ね。 ニキビをつぶすときのささやかなエクスタシー…。見ちゃいけないものを見たような気がして、わたしはそっとその場を離れた。
アレキパ(ペルー)
リャマやアルパカの飼育場つきのみやげ物屋のウール製品は、うっとりするような触り心地だったので、「BABY ALPACA 100%」のマフラーを買うことにした。お金を支払うとき、店員の女のコがカウンターに置かれたコンピュータに品番、数量などを入力していた。ディスプレイには、アクセスのスペイン語ヴァージョンが…。在庫管理はデータベースで、原材料のアルパカたちはすぐそばにあるしね、効率的だわ。
イタリア(ミラノ)
ミラノのホテルのベッドの上で、モデムの設定を確認したり、表計算ソフトのツールバーはこう設定したほうが使いやすいとか、こんな裏技もあるとか話してるなんて、何だかとっても不思議。
イタリア(GIARDINI
NEXOS)
スペイン(サラマンカ)
フランス(パリ) 旅行した時期は1996年10月〜11月です。 |
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