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E B Aってなあに?


インターネットでチケット料金を調べていたときに見つけた航空会社。ローマ−マドリード路線、片道料金の設定が料金表に掲載されていたのは、このEuro Belgian Airline(コードはBQ)だけだった。

ローマの旅行代理店で「BQ」と伝えたが通じなかったので、フルネームを告げたら、「ああ、EBAのことね!」。Euro Belgian Airline、略してEBA。

旅行代理店での予約手順は…
旅行代理店の担当者がEBAに電話し、空席状況と料金を確認する。
わたしのクレジットカード番号をEBAに伝える。
旅行代理店の担当者が作成したバウチャーをもらう。
当日、空港でチケットを発行するので、料金はチケットと引き換えに支払うように言われた。チケットの発行はVIRGIN EXPRESSのカウンターで行なう。

さて当日、チャンピーノ空港のVIRGIN EXPRESSのカウンターで、バウチャーを見せるとボーディング・パスをくれたが、支払い済みだという。「クレジットカードの番号を伝えただけで、サインはしていないのに支払い済みになるの?」と尋ねると、「予約時、クレジットカードの番号を知らせた時点で、すべて支払い済みになるんだよ」と担当者。

予約をする際にセキュリティとしてクレジットカード番号を伝えることはよくあるけど、カード番号を伝えただけで「支払い済み」になるなんて…。ダブルで引き落とされたりしないかしら…とちょっと不安になる。が、そんなことはなかった。

飛行機に乗りこむと、明るいスチュワーデスたちがパンフレットを配り始めた。時刻表や免税品などをコンパクトにまとめたものだが、このパンフレットには、英語、ドイツ語、フランス語など、7か国語で企業コンセプトが書いてあった。

(機内で配られたバージン・エクスプレスのパンフレットより抜粋)
「EBA EXPRESSは1994年に超低価格な定期便として誕生。『どうせ失敗するだろう』という周囲の冷たい目をよそに、偉大なる成功を収めた。そして1996年4月、リチャード・ブランソン率いるバージン・グループがEBA EXPRESSの90%を取得、VIRGIN EXPRESSとして生まれ変わり、路線、便数ともに拡張した。ボーイング737機を使用し、毎日、ヨーロッパ各地を結んでいる」

「VIRGIN EXPRESSは超低価格維持のため、余計なサービスは一切行っていない。すべての座席は禁煙、複雑なクラス分けなし。エグゼクティブ・ラウンジもまずい食事もついてこない」

「そう、VIRGIN EXPRESSにはチケットすらないのだ。予約した時点でお伝えする予約番号を空港のカウンターで言えば、それでOK! わたしたちは莫大な印刷コストと発送コストを節約し、あなたはチケットを紛失する心配は無用となります」

ちなみにこのパンフレットのタイトルは「BUY LOW, FLY HIGH」という。

ミラノで最初に訪ねた旅行代理店では、「大手航空会社の往復のチケット(55万リラ〜約4万1800円)を購入して、片道分は捨てるほうが安い」と言われたが、EBAのローマ→マドリード間片道運賃は16万6000リラ(約1万2600円)、つまり1/3以下。

そんなことを思い浮べながらこのパンフレットを読んでいると、ちょっとクサい文面だけど、一言一言にずっしりした重みを感じるような気がする。

で、とりあえずEBAのマスコットらしき「飛んでいるクマ」のぬいぐるみを記念に買うことにした。

「このクマのぬいぐるみ、ありますか?」

スチュワーデスは愛想よく「ええ」答えると、通路の端にいる別のスチュワーデスに向かって、両手を広げて飛んでいる真似をして、「クマのぬいぐるみ持ってきてね」と合図した。これってプリミティブだけど、合理的!!!

旅行した時期は1996年10月〜11月です。最新情報を確認してね!



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