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02/13/2001
SUAVE VENENO 柔らかな毒薬〜ブラジル/REDEGLOBO製作 2000年
初登場!ブラジルもの。裕福な家族の内面を暴くミステリー系ノベラ

Leticia SpillerBetty Faria Mateus Rocha
左から 父の財産を狙う娘マリア・レヒーナ役Leticia Spiller、謎の未亡人ドニャ・カルロタ役Betty Faria、
そしてレオ役Mateus Rocha

PHOTOS: REDEGLOBO http://www.globo.com/

<物語の始まり> 
一代で財を築き上げた石材会社の社長ワルドミロは、ある日、街中で不思議な感覚を味わう。すれ違った女性に、懐かしさにも似た、特別な感情を抱いたのだ。彼にバッグを預けたまま、消えてしまったその女性(イネス)との再会は、ほどなくやってきた。交通事故に巻き込まれ、記憶喪失になった彼女を引き取り、家に招く。これがすべての始まりだった。彼女の出現がキッカケで、裕福な家族の内幕が次第に暴かれていく。まるで柔らかな毒薬を飲んでしまったかのように・・・。

<そして・・・>
偶然かに見えたイネスとの出会いは、実は女性弁護士クラリサが仕組んだものだった。イネスの失われた過去とは? クラリサの意図は? ミステリーを絡めながら、物語は進行する。
決定的に破局しているワルドミロと妻エレオノールの夫婦関係。新しい世界を求め、イネスにプロポーズするワルドミロ。若く才能ある画家を援助し、情熱を注ぎこむ妻エレオノール。そして彼ら3人の娘たち。邪悪で計算高く、父の財産を狙うマリア・レヒーナ。父の右腕と結婚したマリア・アントニア。そして母が援助している画家と恋に落ちるマルシア。超能力を持つゲイな占師、そして香り高き謎の未亡人カルロタなど、個性的なキャラクターたちがスリリングな物語を展開!

<人格攻撃!>
父ワルドミロが記憶喪失のイネスとの結婚を決めたことを知った娘マリア・レヒーナは、財産を横取りされぬよう策略を練り、抗戦する。ワルドミロの会社が大理石を掘っているからか!? マリア・レヒーナの心は大理石のように冷ややかで、情けがない。愛に見えるのは、征服欲。全身全霊を傾けて自分の結婚を阻止しようとする娘に対し、父は徹底した人格攻撃を食らわす。娘は叩きのめされずに、復讐を誓う。何としてでも財産を自分のものにするため、父を禁治産にすべく、親族会議を開いたのだ。さて、骨肉の争いの結末は?

<エトセトラ>
このノベラにあって、スペイン語圏のノベラにないもの、それは垢抜けた音楽! いまどきなブラジルもの(MPB)、ジョイス系な、洗練された音が全篇を彩ります。タイトル曲 "Sueve Veneno"を歌っているのは、Nana Caymmi。この曲は、第一回のラテン・グラミーに、ジャバンやカエターノ・ヴェローソとともにノミネートされたそう。

印象的なのは、室内のシーンの光と影の使い方。とってもきれい、センスいい。ブラインドから射しこむオレンジ色の光と、室内のほどよい暗さのコントラストがすばらしい! 濃いぃ物語と洗練の妙なアンマッチが、妙に心地よかったりします。

今までブラジルのノベラを見なかったのは、スペイン語吹き替えだから(ブラジルはポルトガル語)。むか〜し、スペインにいたとき、吹き替えのハリウッド映画を見てて、食傷したことがあったの。どの映画を見ても、同じ声が喋ってるように聞こえちゃう。(当時のスペインでは)声優さんの人数が少なかったって話、聞いたことがある。このノベラ見てて感じるのは、声優さんの年齢が比較的高そうってこと。若いコの声に、違和感あるんだよね。でもそれを差し引いても、見る価値あるノベラ! エキサイティング+ミステリアスな展開に、魅了されちゃいます。リオ・デ・ジャネイロの街も、エキゾチックでステキ。

<俳優さんたち>
物語の格となる人物ワルドミロ Jose Wilker
彼の妻エレオノール Irene Ravache
遺産を狙う娘マリア・レヒーナ Leticia Spiller
謎の女イネス Gloria Pires
謎の未亡人ドニャ・カルロタ Betty Faria






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