いただいたＣＤギフト券を握りしめ、久しぶりに渋谷のタワー・レコードに行った。ジャケットに惹かれて何気なく試聴し、ぶっ飛びました。おもしろい！　60'S的ボヨヨ〜ンとしたギター、グループサウンズみたいなオルガン、ズンドコしたリズム、そこに彼女の骨太なボーカルが乗っかる。歌詞はフランス語（英語の曲もある）。

タワーのお薦めコメントには、70's、ダンスビート、ジャズ/エレクトロ、ダウンテンポ、ジョセフィン・ベイカーmeetsプロペラ・ヘッド・・・などのキーワードが並んでいた。収録曲"Vivre La Vie"は、本国フランスのみならず、スペイン、イタリアでも初登場でベスト３入りしたとか。本人は若干19歳！

このところ、一巡感的ぬるま湯に浸かってる閉塞があったのね。何を聴いても、「ＸＸ的」って思っちゃう。ま、このアルバムにも「ＸＸ的」はある。ショッキング・ブルーなオルガン、シルビー・バルタンやフランソワーズ・アルティ系フランス伝統のポップさ、ゴーゴー・ビート、そして黛ジュンの『天使の誘惑』や美空ひばりの『真っ赤な太陽』みたいな60'S後半歌謡曲的インスピレーション・・・。

ただ、その融合具合が、思わず背筋がシャキンとするほど新鮮なの。要素的には20世紀を振り返りながらも、結果は今どきな音。それは、思いっきりダウンテンポした、カーペンターズのカバー"Close To You"に、如実に表れちゃってます。この曲すごいよ。

最近、海行くとき、よく『天使の誘惑』を聞いてたところ。これって、導かれてる？

http://www.universalmusic.fr
クイックタイムで試聴できます。フランス語だけど、わからなくても聴くだけなら、だいじょうぶ。

＊ショッキング・ブルー　1970年、"Vinus"を世界的に大ヒットさせたオランダのグループ。この曲は、後にバナナラマがカバーしました。

＊黛ジュン　ミニスカートで一世を風靡したアイドル。彼女の代表曲『天使の誘惑』は1968年のヒットです。最近、「イタコ破局」でワイドショーを賑わせました。結婚寸前まで行ったんだけど、彼の守り神のイタコに猛反対され、破局しちゃったの。