ホーム>世紀末な???中南米旅行インデックス パナマ | |
9/20/1999 |
|
パナマなリゾートで、バ・ト・ル! | |
パナマではリゾートするつもりだった。どんなところがあるのか、皆目検討がつかなかったけど、ネットやガイドブックで調べてみたら、サンブラス島というのが有名らしい。ただかなり観光化されてるようなので、現地に入ってからもう少し調べてみようと思った。 そしたらパナマに向かう飛行機の機内誌で、「ボカス・デル・トロ BOCAS DEL TORO」という島の特集を見つけちゃった! 写真がとってもキレイだったし、現在開発中ということなので、まだまだ観光客も少ないだろう。決まり! パナマ・シティの旅行代理店でたっぷりと時間をかけて、この島へのツアーを予約した。 中南米あたりで、こういう開発途上の島へ行く飛行機は、だいたいトンボみたいな小さいやつ。何度乗っても、乗るたびこわい。お祈りしたり、意味もなく新聞見たりしてるうちに、着いちゃうんだけど…。 空港はだだっ広い空き地みたいな、素朴な造り。平屋建ての空港ターミナル(?)を出ると、タクシーが待っていた。 「"SWAN'S CAY"に行きたいんだけど、いくら?」 するとドライバーくんは、ちょっとヘンな顔をしながらも、「50セントだよ」と答える。パナマの通貨はアメリカ・ドルなので、50円くらいか…。これ、タクシーじゃなくて、乗り合いバス(コレクティーボ)なのね。飛行機から降りた乗客たちは、もうどこかへ消えちゃってて(小さい飛行機なので、乗客も少なかったけど)、結局、お客さんはわたしひとり。タクシー状態で出発した…が、1分走って停まった。 「ここだよ」 「何が?」 「ここがSWAN'S CAYだよ」 「ホテル?」 「そうさ」 な〜んだ、SWAN'S CAYって、空港から100メートルくらいしか離れてないのね。ドライバーくんが、ヘンな顔した理由がわかった。
1日め(到着) ただロケーションがいまいち…。海辺にあるわけでもなく、プールもない。でもそれもオツなもん。窓を開けると、地元のひとがベランダの揺り椅子に座ってウチワをパタパタやってたりする。人工的なリゾートじゃないほうがいいよね。ネコも歩いてるし…。 お昼ゴハンのとき、ビールを飲み、目が覚めたときには暗くなっていた。夕食は軽くしようと、パンを買いに外へ出たら、そそられる食堂に遭遇! カフェテリア形式のローカルな食堂ね。並んでいるおかずを見てたら、にわかに空腹を感じ、「チキン入りぶっかけカレー+ゴハン」を試す。そしたらこれが、イケたのでした。今日は飽食…。
2日め〜サパティージャ島への1日大ツアー!
「含まれているボートツアーは、1時間くらいの短いものだけど、追加料金を払えば、ゴージャスな1日ツアーに変更できるわ。いかが?」 メリル・ストリープみたいな、ホテルのイタリア人女性支配人が尋ねる。 含まれてるツアーは20ドルの価値しかないけど、1日ツアーは60ドル。だから40ドルが必要なのだという。しかもこの料金には、お昼もシュノーケリングのレンタル料金も含まれていない。「う〜ん」と唸って、ちょっと考えることにした。 「含まれてるボートツアーは20ドルの価値だけど…」 ロビーで座って考えてると、同じような話が聞えてきた。振り向くと、観光ガイドらしき男性が、2人の観光客を説得していた。この観光ガイドに尋ねてみると、3人揃えば、100ドルで1日ツアーに連れていってくれるという。 それなら1人33ドル、含まれてるツアーとの差額は13ドル。これでいったんは決着したかに見えたが、大どんでん返し! 計算してみたら、この金額じゃあ、メリル・ストリープは損するらしい。彼女は前言を撤回した。 「含まれてるツアーの価値が20ドルっていうのは、実は間違いで、実際は2ドルの価値しかない。だからあなたは31ドル払わなければならない」 で、わたしはキレました。テレノベラを見てるので、骨肉の争いになったとき、どんなことを言えばいいかは、きっちりアタマに入ってる。でもだんだんめんどくさくなってきて、結局31ドル払うことにした、日本人なわたし…。 しかしツアーは超充実、盛りだくさんな内容で、朝9時から夕方6時まで、ビッチリ遊ばせてくれた。 まずは CAYO CORAL でお昼ゴハンの予約をしてから、シュノーケリング。その後、YAMAHAのモーターつきボートで、カッ飛ばす。他の船に比べても、断然スピードが速い! 小舟っていうより、モーターボート状態ね。 「パナマじゃ、YAMAHAのエンジンがサイコーなんだ」 ガイドのビルヒリオくんは、誇らしげに言った。 そして、このあたりじゃ一番の見どころと言われるZAPATILLA(サパティージャ)島に到着。で、ここは国立公園なので、10ドルの入場料が必要だと言われた。あっ、出掛けにバトルしたりして、お金を持ってくるのを忘れた…。 「お金ないんだけど…」 「えっ、困ったなあ。5ドルでもいいんだけど、ない?」とビルヒリオくん。 国立公園の入場料なのに、ディスカウントしてくれるの? でも5ドルもなかった。 「そしたら、これでどう?」 わたしは印篭のように「撮りっきりコニカもっとMINI2」を取出し、国立公園の管理人に差し出してみた。 「すっげえ!これなら10ドル以上の価値があるよ」 ビルヒリオくんも援護射撃してくれる。すると、それまで無表情だった管理人の顔に、一瞬ニンマリが浮かび、すぐに元の無表情に戻った。そしてあっさり受取った。値段って、ないのね。この島でもシュノーケリングをしました。 雨が強くなってきたので、お昼することになった。皿からはみでそうにデカい白身のおさかなは、淡白だけどしっとりしていて、妙にうまい。バナナ揚げもいけたし、ゴハンもついてて大満足! 今回のツアーは、スペイン人とウルグアイ人の男性カップルといっしょ。「あんた、邪魔よ」ってメッセージが、目にみえない噴霧器から発射されてるような居心地の悪さだったけど、どうしようもない。雨が降ってきて、寒くなったのでタオルを取出すと、愛想がほとんどなかったスペイン人が、突然叫んだ。 「RENFE(レンフェ)だああああ!」 レンフェはスペインの国鉄。わたしのタオル、スペインで夜行列車に乗ったとき、いただいてきたレンフェ特製のオリジナル・タオルだったのね。このタオルは、彼の愛国心を駆りたて、ついでにわたしたちの気まずいムードをちょっと解消してくれた。彼らは、電気関係のグローバルな会社に勤務しているという。せっかくのランデブー!を邪魔しちゃって、ホント、申し訳なかったけど…。 そうこうしてるうちに、晴れてきたので、今度は「レッド・フロッグ・ビーチ」へ。その名の通り、3センチくらいの小さい「赤ガエル」がいる。赤っていうか、オレンジに近い色なんだけど、こわいくらい鮮やか。で、予想外の展開。船着き場からビーチまで、ジャングルのなかを歩いていく。アマゾンみたい。真っ赤な謎の植物の実がぶら下がってたりして、ムード満点。 「このへんには、トラがいるんだよ」 ガイドのビルヒリオくんが、涼しい顔をして言う。「え〜っ!」ってのけぞったら、「でも小さいからだいじょうぶ」だって。夜行性だから昼間はほとんど出てこないらしいけど、ネコよりは遥かに大きいんだそうだ。あと、いろんな色のサルもいるという…。 15分ほど歩くと、ビーチに出た。けっこう波があったので、ボディサーフィンしてみたけど、パワーがあって、何度も巻かれた。ボディボードあれば、かなり遊べそうだ。 ツアーの締めは、またまたシュノーケリング。曇りときどき雨の天気だし、波もあるので、透明度はあんまり高くない。今は雨季。ベストシーズンは、2月下旬〜5月と、8〜10月。6〜7月と、11〜2月上旬までが雨季なんだそう。そういえばさっき、ZAPATILLA(サパティージャ)島の国立公園にあったゲストブックに、日本人の名前がけっこうあったけど(ざっと見ただけでも20人くらい)、4〜5月が多かったっけ。計画的だ! ホテルに戻ると、今朝のバトルはどこへやら、支配人のメリル・ストリープが、満面の(作り)笑顔で迎えてくれた。そう、何事もフォローが大切ざんす。 BOCAS DEL TORO パナマからの飛行機代(往復)、ホテル4泊朝食付き、約1時間のボートツアー代込みで、374アメリカドル
|
|
関連リンク ボカス・デル・トロの写真を見る テレノベラってなに?
|
|
|
|
|