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今週の「な〜に言ってんだか」(6) 99年12月26日(日) ミレニアム企画 最終回 千世紀の後悔・ライブ篇 さて4週間にわたってお送りしたミレニアム企画も今回が最終回。「千世紀に残る名曲」っていうのも考えたんだけど、たくさんありすぎて収集がつかなくなったので持ち越し。もし来年になってもホームページ更新してたら、「20世紀に残る名曲特集」なんてやるかも。ホントにやりそうで、ちょっとこわい・・・。 今回のオマケは今年のベスト ベストソング モーニング娘『LOVEマシーン』
ベストムービー 『コキーユ』(主演:風吹ジュン、小林薫) 関連リンク 『コキーユ』 ベストライブ さて、今週が今年最後の更新です。今年もたくさんお世話になりました。来年もよろしくね! 新年の更新は、1月3日です。 99年12月19日(日) ミレニアム企画その3 千世紀を飾る名画ベスト3 1960年ごろのローマ、退廃的な遊びを繰り返す上流階級のひとびと、子供たちが目撃する奇跡、ノスタルジックなニーノ・ロータの音楽、アヌーク・エイメの美しさ・・・。『甘い生活』のマルチェロ・マストロヤンニは、今世紀で一番好みなオトコかもしれない。アヌーク+マルチェロは、映画史上最高のカップルじゃないかって思ってる。永遠のあこがれ、あの時代に、あの場所で、あんな生活してみたかった!!! 監督は名匠フェリーニだから、エピソードのメタファーを解読するのもいいけれど、寝ながら見るのも気持ちいい。アメリカ人のセクシー女優役アニタ・エバーグが夜の噴水で戯れるシーンは、モノクロ時代で一番美しい映像か?「パパラッツィ」って言葉は、この映画から生まれた。 ある時期、小津安二郎の映画にハマり、彼の作品は戦前の無声映画まで見た。池袋の文芸座地下の小津安二郎特集、『東京物語』は、銀座の並木座で何度も見た。こういう映画館も今はもうないけどね。日本映画の黄金時代の大輪の花 原節子、淡々と演じ続けた名優 笠智衆、ふくよかな母性 東山千恵子、女優のなかの女優 杉山春子・・・。みんなそれぞれ「誰にも似てない個性」を持ってた。特にこれといった事件も起こらず、畳に置かれたちゃぶ台をかこみ、カメラが延々、ロングの長回しで撮り続ける。生まれてない時代の映画に、こんなに惹かれるのはなぜ? なぜ?といえば、フランス人も小津が大好き。 40年近くも独裁してたフランコが亡くなり、スペイン人たちがふたたび路上で自由に抱き合えるようになったのが1975年。それ以降、アンダーグラウンドな文化が徐々に地上に顔を出す。ペドロ・アルモドバルは、そんな時代に開花して、80年代、キッチュな映画をたくさんつくった。『神経衰弱ぎりぎりの女たち』もよかったけど、最高傑作はやっぱり『ハイヒール』。母と娘の心の葛藤を軸に展開するメロドラマな筋書きに絡んでくる毒と色、スリリングなストーリー展開、サイケでビビッドな色彩感覚、そしてメロメロのラテン音楽・・・。娘を捨て恋を選んだ歌手を演じるマリサ・パレデスが歌う★古典ラテンの名曲 "PIENSA EN MI"。背中が大きく開いたドレスを着て、ステージでひれ伏す彼女。背中に刻まれた無数のシミが、女の歴史を物語る。ニュースキャスターの娘役のヴィクトリア・アブリルの低い声・・・。書いてるだけでアルモドバル・ワールドに引きずりこまれそう。 彼の新作 "TODO SOBRE MI MADRE"が早く見たい。復活はあるか??? ★ 実際に歌ってるのは、スペインの女性ロック歌手 LUZ 99年12月12日(日) ミレニアム企画その2 千世紀のライブ ベスト3 渋谷のジャンジャン、息苦しくて倒れそうになったのは、狭いところにすし詰め状態になって酸素が足りなかったからじゃなくて、彼、美輪明宏がそこに存在してたから。ライブが終わって30分以上、ともだち3人とわたし、呆然として言葉が出なかった。みんな「ああ言えばこう言う系」なんだけど…ね。帰りの電車では、妙に意識が覚醒してて、なのに乗り越した。 物心つくかつかないかのころ、彼はまだオトコで、テレビ見てたら、着流し着て、『よいとまけの歌』を歌ってた。魔法にかけられたようにテレビに吸い寄せられていき、しばらくの間、何をしてても彼が追いかけてくるような妄想に取り憑かれたことがあったっけ…。 大人になって、彼が皮膚呼吸してる場所に居合わせて、彼には本当の魔力があるって悟った。最近は学祭での講演も人気らしいけど、もともとアングラなひとだから、いっしょにもぐれるようなところで味わいたいね。 女王って言葉、大好き。『歌舞伎町の女王』、『テレノベラの女王』、エトセトラ…。そして演歌の女王はこの人、都はるみ。やっぱ、根が昭和だからね、『好きになった人』のイントロ聞くと、胸がしめつけられるような懐かしさがこみあげる。でもそうなったのは、けっこう最近のこと。子供のころ、テレビで振り袖着て、こぶしまわしてた「はるみちゃん」はキライだった。いつからだろう、「現在型な彼女」にすごく興味がわいてきたのは…。 ホントは北のほうの地方都市で見たかったけど、横浜で見た。歌の合間「歌謡ドラマ」では、「磯子の豆腐屋」なんてフレーズもでてきて、やっぱ、演歌の醍醐味はご当地感覚だと思った。昔々のヒット曲、『涙の連絡船』『アンコ椿は恋の花』…みんなフルコーラスで歌う。メドレーなんかにしない。歌を大事にしてる。きれいな振り袖着て、衣装を何度も変える。そしてあの派手なアクション…。これがショーで、プロなんだよね。歌いたくて、歌が好きで、歌う喜びが、ホールじゅうに溢れてる。危機が叫ばれても、「演歌の女王 都はるみ」が歌い続ける限り、演歌は不滅。 「泣き虫野郎のロックン・ロール」。恥ずかしいようなキャッチコピーがついてたけど、ベン・フォールズ5の魅力は、この言葉の通り。センチメンタルなメロディ、大人になれない大学生って感じの歌詞、ほどよく甘いベン・フォールズの声…。ギターレスのトリオで、ピアノ、ベース、ドラムの編成。音的には、エルトン・ジョンにちょっと近かったりもする。 彼らのファースト・アルバム聞くと、ウィノナ・ライダー+イーサン・ホークが主演した映画『リアリティ・バイツ』を思い出す。オンエア・イーストで、彼らのライブ見て、汗だくになったけど、びしょびしょになったのは、汗だけじゃなかったかも…。そう、「現実は噛みつく」からね。 99年12月5日(日) ミレニアム企画 その1 ま、とにかく、しばらくはミレニアム・シリーズ。 夜の渋谷、センター街をちょっと入った路地、山手線のガードのそばにある楽器屋の隣りの細長い公園、新橋の飲み屋街の近くの神社…、東京の至る所に『ブレードランナー』的近未来型風景がある。新宿の思い出横丁は、もっとアジアだった過去の日本が高層ビルの麓でうごめいているようなシュールさもあったんだけど、火事で焼けちゃったのは本当に残念。 自分がその世界に入りこんだ感覚は確かにあったんだけど、醒めてみるともう覚えてない、夢だったのかもしれない『未来世紀ブラジル』。その時間はちゃんと削り取られたような意識はあって、トリップ的な作用もある。ビールのコマーシャルにも使われちゃったあの曲…、「ブラジル、ブラジル、ブラジル…」。ラテン・リズムとサイケな近未来感覚の混ざりぐあいで体をふわっと浮かせて、いっしょ天に向かっていけそうな…。 近未来ってもっとこむずかしいものだと思ってた。『時計じかけのオレンジ』みたいに。でもフタを開けたら、モーニング娘の『LOVE MACHINE』が、そこらじゅうでかかってるような世の中。このところず〜っとこの曲、特に「ナイス・バディ、バディ、バディ!」のあたりが、頭のなかでグルグルまわってる。とっても世紀末っぽい気がする。そのへんのハナシはまた次回! ところで最近、『傷だらけの天使』のテーマ曲がビッグローブのコマーシャルで使われてる。ああ、ウルウル…。 99年11月21日(日) 今週のトピックス! 深田恭子に遭遇!!! で、今日はこれから、待望の「プロジェクト・ウノ」のライブに行く! ニューヨーク育ちのドミニカンのグループで、ラテンヒップホップ、メレンハウス系。どんなライブになるか、とっても楽しみ! 追加 23:30 いま、ライブから帰ってきた。すごかった…。どんなふうによかったのか、言葉を探すのって無意味かも…。カラダで感じるリズムなんだよね。体験したい人は、明日11/22(月)22:00、横浜BAY HALLへ! DJ+オープニングアクトの後、彼らが登場する。朝の5:00までね! NO PAREN SIGUE, SIGUE! なんて遊んでばっかみたいだけど、来週末には遊びじゃない大イベントがあって、ちょっと緊張気味…。これが終わったらすっきりさっぱり、心おきなく遊びまくろうと思ってる。そんなわけで今週は更新もあんまりできなかったけど、来月からは怒涛状態で更新するかも。 予定ラインナップは… 音楽・映画系 ラテンもの そして大好きなフィト・パエスと、彼が出演した映画『ラテンアメリカ 光と影の詩』についても追加予定。あとラテン系映画では『予告された殺人の記録』も! もちろんテレノベラも新ネタが続々! お楽しみに! 99年11月14日(日) 最近、買った3枚のCDで、いちばんのヒット!は LOU BEGA ! 夏ごろからよくラジオでかかってた、"MAMBO NO.5"、ずっと気に入ってたんだけど、ある日、アタマのなかで鳴り始めて、止まらなくなったので、新宿のタワー・レコードへ。 全編おバカで、地球の果てまでお気楽なラテンテイスト! "MAMBO NO.5"に女のコの名前がたくさん出てくるのは、作詞してて行き詰まった彼が、「ええい!」とばかりに付き合った女のコの名前をダーンと並べたらしい。 B52'S的なリフあり、ザ・ピーナッツみたいなメロディあり、いまどきなアレンジのマンボあり、『あみだくじの歌』かと思うような曲ありで、どれもこれも楽しめる…。他の曲はあんまり期待してなかったから、なんだかすご〜く得した気分。 ヨーロッパ各国で軒並み1位をゲットした"MAMBO NO.5"、アメリカでもこのアルバムがナンバー1になったんだって?! これっていかにもヨーロッパ受けする曲…。"MACARENA"もそうだったけど、ヨーロッパってときどきこのテの(おバカ系な)曲が爆発的に売れるのね。 あとはLEVANTITOっていうスペインのグループ。もっとミクスチャー系かと思ったら、まるでジプシーキングス。求めてたものとちょっと違った。もう1枚は、「日本人初 幻のブラジル録音、待望のCD化!」というキャッチコピーにそそられて買った生田恵子という歌手のCD。1951〜56年にかけ、当時、航空運賃が80万円! 乗り換えまくって4日もかかったブラジルで録音された曲を含むアルバムなの。これはホントにマニアック…。作曲はほとんどが日本人だし(あの服部良一の曲もある)、声も歌い方も「思い出のメロディ」そのものなんだけど、特にリズムセクションがオールドラテンしてるんだわ…。タイトルがまたすごくて、『会津磐梯サンバ』『マンボ香港』『東京クカラチャ』『東京八木節マンボ』…。昔から「初」「幻」「レア音源」「未発表曲」に弱いわたし…。こういうの買い始めるとキリがないのに…。
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