ホーム>男子禁制女性的旅ROOM 男女兼用旅ワザ インデックス
男子禁制女性的旅ROOM
1号室
外国人男性におだてられたら・・・(DEC.97) 海外に行く楽しみのひとつは、『サントワマミー』状態になれること。街に出ればホントにオトコたちが声を掛けてきて、それも歯の浮くようなセリフを並べてくるのです(特にラテン系の国々)。 あれは「女性を喜ばせる遺伝子」が組み込まれていて、だんだんと時間がたつうちに遺伝子も進化しちゃって(退化なのかもしれないが)、より自然に、アタマで考えなくても「女性を喜ばせるセリフ」が次から次へ口をついて出てくるようになったのかもしれない、と思ったりします。 女を喜ばせるのが下手な日本のオヤジたちなんか、イタリアに短期留学してみたら、人生変わるんじゃないかしら・・・。 さて、そんなわけでせっかく外国に行って、オトコたちに声を掛けられたら、ちょっとついて行きたくなるのは自然な感情です。でもカバキの事件(昔、イタリアで女子大生たちがまとめてレイプされてしまった)なんかを思い出すと、やっぱコワいからやめとこう、という気にもなります。 まあ、これは投資みたいなもんで、当たれば最高にうれしいし、ハズれたら取り返しのつかないことになる可能性だってある。わたしの場合は、お茶くらいは飲んで、お喋りくらいしてみることが多いです。
印象的なオトコたちベスト5 1「勝手にしやがれ」イン・パリ モンパルナスの近く、プレッサンスという地下鉄の駅近くのバーで知り合った彼。 名前はもう忘れたが、ゴダールの映画「勝手にしやがれ」の主演のジャン・ポール・ベルモンドに似ていたように思えたのは、夏のパリの幻想か? ピンクのダブル・ジャケットが似合った彼はフランス語以外はまったくダメ、わたしはフランス語がまったくダメ。それでも退屈しなかったのは、フランス語で「ぶじゅぶじゅ・・・」囁かれるだけで、愛を感じちゃって気持ちよくなっちゃうから? 彼は疾風のように速く歩いた。そんな彼と手をつなぎパリの街を歩くと、ホントに映画の主人公〜ジーン・セパーグになった気分(鏡がないから自分の姿は見えない)。 それにしても一番印象的だったのが、モンパルナスの裏通りの洞窟のようなアラブ料理店、彼といっしょに食べた大盛りのクスクス・・・っていうのは色気に欠けるよね。 関連リンク フランス人に関するエピソード 初めてドミニカ共和国を訪れたとき、プエルト・プラタというリゾート地で、ガッツ石松によく似た男のコと知り合った。 真夏の太陽の下、海のなかでじゃれあっているうち、いつのまにか「水中ランバダ」状態に…。彼はわたしをヒョイと抱き上げ、腰を少し落とした姿勢で、わたしを自分の太ももに乗せたのだ。彼はリズムに乗って抱き寄せる。抱き寄せられたわたしは、彼の太ももの上をジリジリジリと上がっていく。 身につけているのは水着一枚、わたしたちのカラダは水に包まれている。胎内の羊水感覚が蘇ったような、本能が目覚めてしまったような不思議な快感を味わいながら、見つめあい、踊り続ける。原始に戻ってしまったような気持ちよさ…。彼と同じくらいの褐色に焼けたわたしの二の腕に力を入れると、筋肉が震えた。肌についた水滴を、熱帯の太陽がまた焦がす・・・。 ってな感じで、彼とわたしは「水中ランバダ」を踊りつづけた。しかしドミニカ人の彼にとってこれは「ランバダ」(ブラジル産)ではなく、「メレンゲ」(ドミニカ産)だったはずだ。 ドミニカ人に言わせると「メレンゲ」と「ランバダ」はまったく違う踊りだそうだが、わたしなんかにしてみるとほとんど同じに見える。多分、どちらもアフリカ起源の踊りだろう。セクシーで情熱的、それでいてすごくあっけらかんとしてて、南方なラテン系っぽい。 そういえばこの踊りをいっしょに踊った「ガッツ石松に似た彼」も、とってもラテンで、あっけらかん。思いっきり誘いまくり、ダメならすぐに忘れちゃう。で、いまごろもきっといろんな女のコに声かけてるんだろう、きっと。 関連リンク メレンゲについてもっと読みたい あれはスペインのどの町だったか、もう忘れてしまった。どこかの小さな町だったと思う。ちょっと郊外にある遺跡か何かを訪ねようと、わたしは野原を歩いていた。そのとき、突然、ちょっと気の弱そうな男のコが声を掛けてきた。 スペイン人も、とにかくよく声を掛けてくるから、あまり気にもせず雑談をしながら歩いていったが、彼はちょっとヘンな感じなのだ。適当なところで切り上げたかったが、そこは野原。見渡す限り人もいないし、お店もない。どうしようか…と考えあぐんでいるとき、彼は引きつったような顔をして言った。 「ティッシュ持ってる? ボク、下痢しちゃって、もう我慢できないんだ」 わたしは持っている限りすべてのティッシュを彼に渡し、走って逃げた。そんな状態なら声なんかかけなきゃいいと思うけど、それでも声をかけちゃうところがラテンのかわいいところ。 4「車掌室で」イン・イタリア ヨーロッパで「女性が声を掛けられやすい国」といえば、スペインとイタリアが1位を争ってます。声を掛けるのが礼儀、と考えているフシもあり、特に地方などに行くと16歳から60歳まで、もう声を掛けてくる、掛けてくる。 あるとき列車に乗ってたら、車掌さんが切符の確認に来たついでに、「どう、あとで車掌室に来ない?」と誘った。まあ、ただのコミュニケーションだろうと思ってそのままにしておいたが、お手洗いに行ったとき、また彼とバッタリ会った(狭い車内だし)。 で、今度はもう少し口説かれ、気がつくと車掌室の椅子にふたり並んで座っていた。彼の手はしっかりとわたしと膝の上に乗っかっている。キスくらいはしたかもしれないが、それでどうのこうのと言うわけでもなく、終点が近づいてくると、彼はあっさりと「仕事」に戻った。 ホントに感心するのは、車掌室にふたり並んで座るまでの彼の誘い方が巧みで自然なことと、切り換えが速くてあっさりしていること、それと束の間とはいえ、空いてる時間を「愛」のためにちゃんと有効活用してること。やっぱ、イタリア人。
5「君はボクたちの女王様」イン・キューバ 乗客4人、ドライバーとガイドがひとりづつ、そんな少人数のキューバ国内ツアーに参加したら、乗客のなかで女性はわたしだけだった。オンナに親切なラテン男たちに囲まれ、わたしはほんのひととき女王様気分を味わった。 ミニバスから降りようとすると、ふたりのコロンビア人とコスタリカ人、それにドライバーの合計4本の腕がさりげなくすっと伸び、わたしエスコートしてくれる。 「きみはぼくたちの女王様」 どさくさにまぎれて、コロンビア人のひとりがホントにそう言った。もちろんただ口が動いただけなのだろうが、ここまで言われてうれしくないわけがない。持ち上げられてわたしは天まで上がった。 さてさて、このコロンビア人ふたり組は、応対もソフトだし、男同士で旅行してるし、しつこく誘ったりしないし、もしかしたら…と思ってはいた。で、旅行から帰ってきて、彼らといっしょに撮った写真(わたしを挟んで3人で並んでいる)をプリントしてみたら、あらやっぱり、彼らはわたしの肩越しに手をつないでいたのだった。 旅行先で会うゲイのコたちって、けっこうふたりだけの殻に閉じこもってるタイプが多いけど、女を喜ばすお世辞を忘れないなんて、さすがラテン系! 関連リンク 彼らと過ごした一日のエピソードを読んでみる オマケ「追いかけないで」イン・スロバキア ベルリンの壁が崩壊して2年ほど過ぎたころ、現スロバキアの首都ブラティスラバに行った。冬だったからかもしれないが、色のない、地味で静かな街に見えた。 しかしそんな静かな街で突然、見知らぬ男性が追いかけてきたのだ。わたしは条件反射状態で逃げ出した。肉屋にブラ下がっているサラミの林を駆け抜け、広場を横切り、ひたすら逃げ続けた(何かの映画と混同してるかな)。 で、結局、振り払った。いったいあれは何だったのだろう。 長期旅行を続けていると必ず来るのが…(DEC.97) 現地調達のポイント 1. 外国のナプキンは比較的大ざっぱ。基本的にタンポンの使用率が高いからかもしれないけど、あんまり質がよくないような気がする。吸収力がいいものはおむつみたいに大きかったり、逆にスリムなタイプは「そそう」しそうなほど吸い取ってくれない。で、つけ心地もゴワゴワしててあまり気持ちよくない。でも最近のは、かなり質が向上しているらしい。ちなみにスペイン語圏の国で「ALAS」と書いてあるナプキンは「羽根つき」です。 2. 外国のタンポンは機能的には全然OK! ただ日本のタンポンのように防水加工の包装ではなく、「ただの紙」で包装されたものがほとんどなので、ちょっと雨に濡れたりしただけで中まで水が染みこんだりするので注意!
ブランドとしてはやっぱりタンパックスが安心な気がする。
4. 生理痛の鎮痛剤について。海外のクスリはかなりキツいものが多いし、成分も日本のものとはかなり異なっているので、できるだけ普段飲んでいるクスリを持っていくのがいいと思います。でも、もし現地で鎮痛剤を買うことになったら、規定量の1/3〜半分程度から飲みはじめて、効かなかったら増やしていくのがいいと思います。 ちなみにスペイン語だと、「痛み」は「DOLOR(ドロール)」、「SUAVE(スアーベ)」が「ソフト」の意味です。前にボリビアでかぜ薬を買ったらスカイブルー色の錠剤でためらいましたが、飲んでみたらけっこう効いたような記憶があります。
わたしの場合、生理のとき、特に1日目は注意力が散漫になるので、長期旅行中に生理が来たら、1日目は控えめに行動することにしています。 それと外国の鎮痛剤のなかには、飲むとキマったような状態になってしまうものがあります。以前、スペインの友人から鎮痛剤をもらって飲んだら、地面から足が2cmくらい浮いてるような、すごーく気持ちいい感じになっちゃったこともありました。鎮痛剤を飲んだあとは、よく体調を確認しましょう! はじめに でも、基本的に「やばい!」と言われていることをしなければ、かなり危険は減るので、ここでは一般的なこととか、わたしの経験とかをまとめて、「不安解消メニュー」をつくってみました。 ただし、ひとりで旅行に行って、何が起きても、ぜーんぶ自分の責任だということ。それだけは、肝に命じて出かけましょう! 1持ち物は少なく! 関連リンク 男女兼用・旅ワザ集<1> 旅の持ち物 もちろん「海外」と一口に言っても、いろんな国があるし、状況だっていろいろです。例えばホテルの向かいにあるバーに、道を横切って行くくらいなら平気だろうし、現地で「ともだち」をつくっていっしょに行動するのもいいかもしれない。 でも、その「ともだち」はホントに信用できる??? そのへんが「自己責任」。せっかくの出会いだから、ヘンに疑ったりしたくはないけど、あとで後悔することのないように、ちゃんと観察して、「あやしい!」と思ったら、やめとくこと。 わたしは現地でツアーを調達することが多いのですが、そういうグループで知り合った人や、ツアーのガイドなら、安心!でした。 関連リンク 現地ツアー調達のツボ ローカルの女のコたちは、おさいふなんかはバッグに入れてますが、やっぱ彼女たちは地元っコ、長いこと住んでいるので、ヘラヘラ歩いているように見えても、さりげなく「防御」の姿勢が整っているのです。 あと、地下鉄の切符を買ったり、道端でタバコを買うのにも、厚ぼったいおさいふや、ブランドのおさいふを出してるのを見かけることがありますが、あれは「ここにお金があるんだよーん」と言ってるようなもの。ホントにエレガントではないけれど、Gパンの前ポケット(後ポケットは抜き取られちゃうのでダメ)に、日本円で数千円ぶんくらい入れといて、小銭はそこから出すのがグー。 ホテル滞在中も、部屋に貴重品を・・・特に見えるように置いておくのはタブーです。貴重品関係はセーフティ・ボックスに入れること。もしコンピュータや最新式のウォークマン、カメラなどの超精密機器(日本では一般的でも、その国ではすごーく高いものだったりする)を持っているのなら、クローゼット、あるいはスーツケースやバックパックパックのなかに入れておくことをオススメします。 関連リンク 夜行列車でのハプニング 4オトコの人と仲良くなりすぎない 関連リンク 「外国人男性におだてられたら…」 5運を味方につける あるとき、わたしは「傷心旅行」のような状態で旅することになってしまったのですが、ホント、あのときはツイてないことが多かった。で、ツイてなかったのは、「ツキのなさ」を呼ぶ「弱気」だったように思うのです。 関連リンク コソ泥くんとわたしシリーズ・身ぐるみ剥がされたら 歩幅を広くとってズンズンと、自信を持って歩くだけでも、そのうち自信に満ちた顔つきになってくるかもしれません。 オマケ とにかく逃げるヒョンなことから、とんでもないことになってしまうことがあるかも…。そんなときは、ダメかもしれないけれど、とりあえず走って逃げましょう。じっとしてるよりは、ずっといいと思います。うまくいけば危機から脱出できます。こんなこともあるから、体力はしっかりつけておくこと。 関連リンク 「おなか壊してるんなら・・・」 おわりに 何回かやってみてもおもしろくならなければ、パック旅行のほうが合っているのかもしれません。でも、個人旅行には、パック旅行では味わえない愉しみがたーくさんあるから! でも、わたしもいつかは、ここに書いたようなことは全然気にしないで、アヌーク・エイメみたいな「旅行者」になって、サントロペの海岸でサングラスでもかけて、まぶしそうに太陽を見上げちゃったりしながら、アントニオ・バンデラスみたいな男とビールでも飲む・・・なんて夏の日を夢に見続けています。まあ、そうこうしてるうちにババアになっちゃうかもしれないけど。 つまり、当たり前のことですが、高いホテルに泊まれば安全度も高くなるといったように、安全は「お金」で買えるということです。 何年か前に、メキシコの夜行バスで強盗に殺されてしまった日本人の女のコの事件がありました。ヨーロッパの夜行バスはまあ大丈夫ですが、中南米の夜行バスはいけません。経済的ではあるけれど、地域によって、政情によって、高速道路は非常に危険な場合があるのです。 例の猿岩石やドロンズの貧乏旅行の影響かもしれませんが、かなり無謀な旅行者が増えているようです。もちろん無謀なことをしても、ほとんどは元気に帰ってきます。 でも海外で出会う日本人たちのなかには、「今日の10円、明日の100円」状態で、せっせとせっせと節約しまくって旅行している人がいて、ときどきいやになります。だって何のために??? なるべく長く旅行を続けたいって言うけど、日本人とばかり群がっていて、いつも同じところにいて、旅行して何がしたいの???って思ってしまいます。 関連リンク 男女兼用・旅ワザ集<2>「地球の歩きかた」なカップル あっ、だんだんループ状態になってきました。まあ、「あちらがたてば、こちらがたたず」の世界ですよね。でもわたしなんかは、いろんなことを考えながら、迷いながら旅行するのがとっても好きです。 では、書き足りないことは、また次の機会に! そのまま答えても全然問題ない人は、読まなくてもいいかもしれません。でも、あっという間に年は取るので、読んでおいたほうがいいでしょう、たぶん。 よく、「外国では女性に年齢を尋ねるのは失礼にあたる」と言われています。まあ、フランスなんかでは確かにそうですが、でもその他のラテン系の国なんかに行くと、ホントによく年齢をきかれます。 彼らはとにかくお喋り好きだし、コミュニケーションしようといろいろ話し掛けてくるので、「いくつ?」と尋ねるのは、「どこから来たの?」と同じように一種の「ツール」みたいなものです。で、一日に何十回も繰り返される(ちょっとおおげさ)「いくつ?」という質問にいちいち正直に答えていたのでは、おもしろみに欠けます。いろいろ試してみましょう。 さて、わたしの場合、ヨーロッパや南米では、だいたい5歳下の年齢を言うことにしています。この方法で疑われた記憶はありません。もちろん個人差はありますが、東洋人女性は若く見れがちなので、だいたいこのあたりの年齢を言ってみて、あとは相手の反応を見ながら、次は微調整すること。 あと、「いくつ?」と聞かれて、例の古典的なゲーム…「いくつに見える?」と切り返してみるのも、楽しい経験になるかも??? わたしの経験では最高で13才若く見られました。こうなるともう、人生を二度生きている状態です。 まあ、ラテンなオトコたちはオンナを喜ばせるのが上手!なので、ただのお世辞だったりするのかもしれませんが、乗せられやすいから、天まで舞い上がっちゃったりして…。 関連リンク 外国人男性におだてられたら さてさて、ここで気をつけなければいけないのは、アジアの国々での対応です。 あるとき、半年ほどヨーロッパに滞在した帰り、大韓航空だったのでソウルに寄って、焼肉三昧することにしました。 「焼肉、キムチ、焼酎、白いゴハン、焼肉、キムチ、焼酎、白いゴハン・・・」、ソウルの空港についたころから、アタマのなかでは、この4つの単語がグルグルとまわり始めました。ホテルに到着、サッとシャワーを浴びる、着替える、髪の毛を乾かすのもそこそこに、街へ飛び出し、適当な焼肉屋を見つけて「ガラガラッ」と入り口の引き戸を開け・・・たら、焼肉屋だと思っていたその店は、焼肉もある「飲み屋」だったのです。 しかし、ここで後ずさりして新しい店を探す気力はもう残っていません。とりあえず席についたのですが、店に入った瞬間からホロ酔いのサラリーマンたちの視線が、ホントに痛い! 当時の韓国では、女性がひとりで飲み屋に行くなんて、とってもはしたないことだったのです。というより、ひとりで飲み屋に入る韓国人女性というのは、ほとんど存在しなかったらしい(1992年ごろ。でも今でも、そんなには変わってないと思う)。 そんなことも知らずに女性ひとりで飲み屋に行き、日本人だとバレバレになってしまったわたしは、まわりの(ちょっと)冷たい視線を振り切りながら、カルビを頼み、ビールをクワッと飲み干しました。とてもおいしそうにカルビを食べ、ビールを飲んだからでしょうか、そのうちわたしを取り囲む視線はこころなしか暖かくなってきたのです。 お店のおばちゃんは、日本語で「コレハ、ブタ。スゴク、オイシイ」などと教えてくれるし、隣りに座っていたおじさんは、国民的焼酎「真露」をオススメしてくれる。そのとき突然、日本語が聞こえてきたのです。 「ボクたちといっしょに飲みませんか? 上司がぜひ、ごいっしょにって言ってるんですけど・・・」 振り返ると20代後半のサラリーマンが立っていました。奥の座敷を見ると、彼の上司らしき人が真っ赤な顔をして、幸せそうに微笑みながらお酒を飲んでいます。 せっかくの好意なので、座敷にお邪魔していっしょに飲みはじめましたが、最初に喋りかけてきた彼は、けっこう日本語が上手! 「日本に留学してたときに、曙橋の『茶月』でバイトしてた」 のだそうです。半年とはいえ、ちょっと東京を離れていたわたしは、“曙橋の茶月”というローカルな響きにグッときたりして、日本のサラリーマンとだいたい同じようなノリのソウルのサラリーマンたちと、ガンガン盛り上がり始めたのでした。 「XXXXXX」 真露を酌み交わし、すっかり気持ちよくなったころ、すっかりできあがった上司が、わたしの顔をチラチラ見ながら、“曙橋の茶月”の耳元に何か囁きました。 「キミの年が知りたいんだって」 「あらそう、XX歳よ」 彼は翻訳して上司に伝えます。上司は相変わらずピンク色の上機嫌な顔で、「フンフン・・・」と肯きながら耳を傾け、ニコニコした表情のまま、再びぼそぼそっと彼の耳元で何か囁きました。 「何て言ったの?」 「うん・・・」 “曙橋の茶月”はちょっと間を置いてから言いました。 「あの、彼はね、キミはちょっとXX歳には見えなくて、あと5歳くらい上に見えるけど、とっても元気で健康そうだって言ってる」 わたしが一瞬固まったのは言うまでもありません。彼は風呂上がりのような上気した顔で、幸せそうに真露を飲みながら、わたしのホントの年を一発で当てたのでした。 だから、アジアを旅行していてもし年を尋ねられたら、控えめに、2つか3つくらいゴマかすくらいほうがいいと思います。
お手洗いエトセトラ(4/12/98) 外国に行くとお手洗いに紙がないことって、けっこうあります。例えばマレーシアなんかだと、基本的にホテルと観光客が集まる場所以外のお手洗いには紙はない!と思っておいたほうがいいでしょう。その代わり、どこのお手洗いにも蛇口と手桶は完備されてます。でも「水と手桶式」で用を足すワザを会得するのはたいへんなので、ティッシュは必須アイテムですね。 ポイントは拭いた紙を便器に流さないこと。このあたりの水洗トイレは、汚物は流せても、拭いた紙まで流せるほど強力ではありません。 むかし、タイで安宿に泊まった友人が、(大量の)ウンチしたとき面倒くさがって、大量の紙といっしょに流そうとしたら、逆流して床に溢れた・・・と言ってました。従業員に「告白」するのも恥ずかしいし、その部屋にいるのも居たたまれなくて、結局、彼女は荷物をまとめてこっそり逃げたらしい・・・。 ホテルなら、こんなことはまずないはずです(水洗が壊れていない限りは・・・)。 ということで、できればホテルに宿泊して、大切なくつろぎのウンチタイムは、ホテルの部屋で済ませるようにしたいものです。 でも急にもよおしちゃったとき、どうしますか? 我慢できますか? わたしは我慢するのが好きじゃないので、しちゃいます。 タンピンというのんびりした小さな駅(マレーシア)で列車を待っていたら、身も心もリラックスしてしまい、徐々にもよおしてきました。駅のお手洗いはこぎれいだったけど、便坐に座れるほどではありません。もちろん紙はなく、手桶と蛇口があるタイプ。 便坐に座らずに中腰状態でウンチをするのは、けっこう下半身の力が必要だし、いくらたんまりティッシュを持っていても、ティッシュを使ってウンチするっていうのは、なんとなく落ち着かない。トイレットペーパーがほしい…。 でも背に腹はかえられない。 苦闘の末、終了…かと思ったら、丁寧に拭きすぎたらしくて、またもよおしたりして、こうなるとループ状態。使用済みのティッシュをまとめて入れるゴミ箱替りのタワーレコードの袋は膨らむいっぽう…。 苦節15分、中腰になっては力み、腰を浮かしては拭いて…をくり返し、お手洗い(もちろんエアコンなし)から出たときは、サウナから出たときと同じくらいの大汗をかいていました。まあ、こんなことしてまで、外でウンチするくらいなら、我慢したほうがマシって人も多いと思うけど。 TAMPINの駅は昔懐かしい田舎の駅で、廃線になった線路に夏草が揺れていて、昔のユーミンの歌に出てきそうな雰囲気です。1日に数本しか通らない列車が、午後のゆらゆら揺れる熱い空気の向こうのほうから近づいてくると、なんだか胸がトキめきます。もしTAMPINの駅で列車を待つことがあったら、とっても和んでリラックスして・・・あなたもよおしちゃうかもしれません。 関連リンク アジアのちからだ、マレーシア シンガポールのチャンギ国際空港 深夜、空港に到着したら? あるいは、早朝の飛行機に乗るとき、どうしますか? 空港の近くのホテルに泊まるのが、一般的な方法ですね。でもマレーシアに旅行したとき、行きも帰りもシンガポールのチャンギ空港内で一晩過ごすことになりました。 この空港は、かなりオーガナイズされているので、世界中どこの空港でも、ここに書かれていることが通用するってわけじゃないけれど、空港で一晩過ごすときの参考にはなると思います。 チャンギ空港に深夜に到着 メールで予約したときには気が付かなかったんだけど、このホテルはトランジットエリア(出入国を済ませた旅行客しか入れないエリア)内にあって、本来はトランジット客しか宿泊できないホテル。 で、チェックインするときにわかったんだけど、ホテルに泊まらないで、シャワーだけ浴びることもできるみたい。料金はS$5-6【400〜450円】程度。このホテルにはサウナやプールもあるので、いくらか払えばこういった施設も利用できそう。 このホテルの料金は1時間ごとに加算されるシステム、7時間の滞在したのでS$66.85(ツインのシングルユース)5214円を払いました。 到着日だったので、疲れてドロドロにならないように、前もってホテルを予約したんだけど、チャンギ空港のトランジットエリアはとってもきれいだし、ベンチもふんだんにあるし、もちろん24時間営業のカフェテリアもあるし、免税店だって24時間営業だし、「スモーキングルーム」もあるし、安全面もOKだし…。 だから、チャンギ空港に深夜到着したら、トランジットエリア内で一晩明かしても、(ある程度体力があれば)まず問題ないでしょう。ただし手荷物のみの場合に限ります。バックパックやスーツケースを預けちゃうと、入国手続き→荷物をピックアップしなくちゃいけないから、トランジットエリアから出ることになります。 翌朝7:00の便に乗る前夜 ホントは空港のベンチで寝るつもりなんてなかった。翌朝7:00発の飛行機だったから、きっと前の晩でもチェックインできるだろうし、チェックインさえできれば、トランジットエリアにあるシャワーとサウナでリフレッシュできるし…と軽く考えていたら、「チェックインは明日の朝の5:00から」とあっさり言われた。チェックインができなかったので、シャワーもサウナも夢と終わるの巻。もう夜10:00を過ぎてたし、これからタクシーを飛ばして、近くのホテルに泊まっても5時間くらいしか寝れない。 そんなわけで空港の構内で一晩過ごすことに…。ベッドはユナイテッド航空チェックインカウンターわきのベンチ。「ここは防犯用のカメラが取り付けられていて、もし万が一何か起こってもすぐわかる」と、仲よくなったお巡りさんが教えてくれました(何も起こらなかったけど)。あと24時間営業のカフェテリアもあったし、お掃除のオヤジに声をかけられたりして、けっこう時間は早く過ぎていった。 強力な眠気に襲われたのが深夜1:30ごろ。お巡りさんに教えられた場所に行ったら、何人かの男のコたちが、寝袋に入って床で寝てたけど、寝袋は持ってなかったので、ベンチで寝ることに決定! デコボコしたベンチだったけど、うまく体を合わせたら、ピッタリはまって、スーッと、ふかーい眠りに落ちていった。 で、そのままノンストップで、4時半(チェックインの時間30分前)まで熟睡してしまいました。これってタフっていうか、何ていうか…。 女性が空港で一晩明かすときの5つのポイント 1自分の体力とよーく相談する 2できるだけトランジットエリア内で夜を明かす
3荷物が多いときはやめておく 4貴重品は腹の中に入れておく 5現地の人にいろいろ尋ねてみる 尋ねるときに注意したいのは、ちゃんとIDカードをつけているか確認することです。失業率の高い国なんかに行くと、どさくさにまぎれてIDカードをつけてない人が、ふつうに働いていたりするので、念のためにチェックしたほうがいいと思います。 関連リンク アジアのちからだ、マレーシア リッキー・マーティンに注目だっ!(5/11/98) ちょっとまえからバイクのコマーシャル(スズキのベルデ)に出演しているいいオトコ、気になってるひとも多いと思います。彼の名はリッキー・マーティン、中南米では超人気大スター歌手で、コマーシャルのBGMを歌っているのも彼です。 1996年11月にペルーに行ったとき、テレビを見てたら「アルゼンチン発、コンサートに20万人が集まり熱狂」っていうニュースをやってました。2万人じゃなくて、20万人! いったい誰のライブ?と思って見てたら、それがリッキー・マーティンだったのです。 若い女のコばかり20万人集ってる光景って、テレビで見ててもこわいくらいの大迫力。彼の人気のすごさを見せつけられてしまいました。 当時、ペルーで流行っていたのが、コマーシャルのBGMになっている『マリア』で、ラジオでもパワープレイ状態でした。 リッキー・マーティンはプエルトリコ出身、1971年生まれの26歳。6歳でテレビコマーシャルに出演(チャイドルだったのね)、メヌードというアイドルグループに在籍した後、ソロ活動に入りました。一時期芸能界を離れたこともありましたが、心機一転、アメリカに渡り、人気テレビドラマ、"General Hospital"に「ラテンなバーテンダー役」で出演。超有名ミュージカル「レ・ミゼラブル」のキャストに起用されるなど、アメリカでも徐々に活動の幅を広げていきました。 ところで、来月に迫ったサッカーのワールドカップ・フランス大会、日本の活躍も楽しみですが、彼、リッキー・マーティンが、開会式で歌う!と聞いて、今からワクワクしています。ワールドカップのオフィシャルソングというと、最近は小室哲也が発表した曲が話題になっていますが、リッキー・マーティンは"La Copa De La Vida"というオフィシャル・テーマソングを歌っています。 バイクのコマーシャルでは、短髪な彼ですが、まえはもっと髪の毛が長かった。ちょっと長めな髪の彼のほうが好きなんだけどなあ…。 そうそう、リッキー・マーティンのCDを買おうかな・・・って思ってるひとに、ちょっとひとこと。 コマーシャルで流れている曲、『マリア』は"A MEDIO VIVIR"というタイトルのCDにも入っていますが、ここに入っている『マリア』はリミックスされてない「フラメンコ系バージョン」です。それなりに味はあるのですが、あのコマーシャルのイメージを期待してたら、ガッカリするかも・・・。 お薦めはニューアルバム"VUELVE"の日本盤です。ワールドカップのオフィシャル・テーマソング"LA COPA DE LA VIDA"はもちろん、ボーナストラックとして、リミックスされた『マリア』や"LA COPA DE LA VIDA"の英語版も入っててお得! 追伸:5/9(土)深夜に日本テレビ系で放映された「カウントダウン・グルーヴ」が、リッキー・マーティンの大特集を組んでました。インタビューあり、ベルファーレで行ったライブの模様あり、ミュージック・ビデオありのリッキー・マーティン三昧!ちょっとまえ、プロモーション来日していたとき、渋谷で一般人といっしょに"La Copa De La Vida"を歌ったりしてた彼が、ホントにかわいかったわん。 メヌード ご好評につき(!?)、お手洗いエトセトラのパート2を掲載してみることにしました。今回のテーマは「表面張力」です。 思い出 メキシコシティの中級ホテル。500室くらいありそうな大型ホテルだったけど、「30年前にモダンだった!」って感じで、なんだかむかしの映画の「007」の雰囲気・・・。でも室内は広いし、けっこうキレイ、リーズナブルなお値段だったので、「ラッキー!」と思った途端、リラックスしたのか、到着早々もよおした。 確かにウンチの量はかなりのものだったし、トイレットペーパーもけっこう使ったかもしれない。でも一応★★★のホテルで、まさか表面張力状態になるなんて、思ってもみなかった。 「あ、あ、あ・・・」 言ってるそばから、便器の水かさはどんどん増していく。 「あと2cm、あと1cm、ああ、もうダメだ・・・」 あと2mmくらいのところで、水の動きが止まった。 床に溢れなかったのはラッキーだったけど、いったいこれからどうしよう。 表面張力してる汚水を見つめ、わたしはしばし考えた。 「このまま逃げるか?」 「いや、もう大人なんだから、そんなことしちゃいけない」 「じゃあ、フロントに電話したら?」 「それが一番いい解決方法だ。でも、直しに来てくれた人が、"ルイス・ミゲル" みたいにカッコいい男のコだったらどうしよう。彼がわたしの汚物を処理してくれてるあいだ、どのツラ下げて待ってりゃいいんだい」 「でもこのままじゃいられない」 意を決して、電話に向かい、「お手洗いの水が流れなくなった」というと、「そうかい、じゃあ今から行くからね」と気軽な返事が返ってきた。 ドアを開けると、いろんな道具を持った、じいさんと若者のコンビが立っていた。そう、「事故」を防ぐため、お客さんがいる部屋で修理するときは「ふたり組」なのね。 若者がせっせとトイレを修理しているあいだ、じいさんはわたしの「お相手役」をしてくれた。もう何を話したか忘れちゃったけど、「世間話の基本」みたいなことを、ずーっと、ずーっと、切れ目なく話してた。そんなわけで、「わずか数メートル離れたところで、若いオトコがわたしのウンチと格闘してる」って耐え難い事実は、あんまり気にならないで済みました。和ませ上手なメキシコ人! 15分ほど経過、若者は何もなかったような顔して、トイレから出てきて言った。 「終わったよ」 ホント、心から感謝、感謝です。 世の中でこわいことはたくさんあるけど、この「表面張力」だって相当こわい。水かさが少しづつ、少しづつ増していくときのあの恐怖・・・。旅行してると、「表面張力」に遭遇することって、あります。ここで告白しちゃうと、外のレストランで「表面張力」したとき、静かに立ち去ったことが何回か・・・。
外国のお手洗いって「紙を流す力」が、日本のより弱いような気がするんです。もちろん、外国っていってもいろんな国があるし、地域だってあるし、ひとまとめにはできないんだけど・・・。それか、わたしが使うトイレットペーパーの量が多いのかもしれない。「表面張力」の恐怖を避けるためには、紙は控え目に使うよう意識したほうがいいみたいです。
|
||||||||
旅行して、どんな人たちと会った? どんな体験をした?
何を感じた?
http://www.page.sannet.ne.jp/megmeg/ Copy Right (C) 1997-2000 Emico Meguro All Rights Reserved. |